【長期フィードバック分析講座について】P.F.ドラッカーが推奨した知識社会を生きる私たちに必須の自己分析を行う堅実で、実践的な方法を学び、実践するシリーズです
いよいよ、フィードバック分析をやっていきましょう。まずは、道具を用意することから始めます。必要な道具は2つだけ。
記録を保管する場所
リマインダー
選ぶ際の注意点を解説し、具体例を示します。具体例をヒントに、あなたのアイデアを考えてみてください。
(1) 記録を保管する場所
フィードバック分析では、新しいことを始めるときに、期待する結果や、そのプロセス、前提を書き留めておき、半年後や、1年後に分析を行います。
やることは、とてもシンプルなのですが、記録してから振り返りまでの「間隔が非常に長い」です。1年前に書き留めたメモを、さっと取り出せる必要があります。半年後、一年後を想像して、「確実に、メモを取り出せる」と思える道具なら、なんでも良いです。
アナログでも、デジタルでも構いません。とにかく、半年後、あるいは一年後、さらに、1年半後に、さっと取り出せることが条件です。
この条件を満たすには、継続して使っている道具を使うべきです。手書きの日記が習慣になっているなら、手書きの日記を活用すれば良いです。
固定のデスクで仕事をしている人なら、専用のバインダーなどを用意して、アナログで「フィードバック分析専用バインダー」を用意しても良いでしょう。
一方で、気をつけたいのが「デジタルツール」です。フィードバック分析用に、新しくアプリを導入するのは、絶対に避けてください。また、試験運用中のアプリもお勧めできません。
なぜなら、そのアプリを使うのをやめたり、挫折してしまったら、フィードバック分析のメモを失ってしまいます。
メモさえ残して、アクセスが可能なら、本当になんでも良いです。Wordファイルでも構いませんし、Excelファイルでも構いません。
今流行りのNotionを使うと便利です。メモにリマインダー機能を付けられるので、万能感があります。しかし、現在、Notionを使っていない人は、諦めてください。新しい道具を使い始めるのは、学習コストがかかって、混乱を招くだけです。
(2) リマインダー
リマインダーとは、「設定した日時が来たら通知してくれる機能」です。スマートフォンの通知やカレンダーアプリの通知など、あなたが日常的に見ている仕組みを活用します。
半年後、一年後の振り返り日になったら、気づける方法なら何でも良いです。
例えば、Apple純正アプリの「リマインダー」の予定を登録しても良いでしょう。カレンダーアプリをチェックして日々を過ごす習慣がある人は、カレンダーアプリが良いです。
日記を書いている人なら、振り返り日のページに「フィードバック分析をする!」とメモを残し、さらに、フィードバック分析のためのメモの場所を記載しておきます。例えば、「書類フォルダのフィードバック分析フォルダの「プロジェクトAについて.docx」」とメモをしておきます。
とにかく「その日になったら気づける仕組み」を作れたら、どんな方法でも良いです。
具体例で解説します
ここからは、具体例を挙げます。例を参考に、あなたなりのツール選びをしてください。
(1) 手書き日記を書くことが習慣になっている場合
もし、手書き日記を書いて、それが習慣になっているなら、日記をメモ場所にすると良いです。
おそらく半年後、1年後、もっと先でも、日記を書いていると思います。継続的にメモを残し、新しい発見がしやすくなります。
例えば、以下のようにすると良いでしょう。
振り返り予定日のページに、メモを残す(メモを書いた日付を記載しておく)
そうすれば、毎日のように日記を書いていたら、「あ!振り返りのためのメモがきた!」となり、確実に振り返りができます。すごくシンプルな方法ですよね。
アナログで実行する場合は、別途「索引メモ」を作ると良いです。日記のサイズと同じ紙を用意し、そこに箇条書きで「フィードバック分析の一覧とアクセス先」を書き込みます。例えば、以下のようにします。
## フィードバック分析一覧
- プロジェクトA: 記入日2024年4月1日、振り返り日2025年5月1日(場所:2025年5月1日のページ)
- プロジェクトB: ・・・・・
- プロジェクトC: ・・・・・
このような紙を挟んでおくと、過去の振り返り記事を見返すときに役立ちます。次の年になり、新しい日記帳に切り替えたとき、このメモは繰り越せば、過去の日記にもスムーズにアクセスできます。
(2) バインダー + カレンダーアプリ
固定したデスク、自分専用の書類置き場などがあって、アナログ保管が好きなら、「バインダー」を使うのも1つです。
バインダーを買ってきて、ルーズリーフにメモを残します。このとき、ルーズリーフには、自分でページ番号を振っておくと良いでしょう。そうすれば、後で探しやすくなります。
次に、カレンダーアプリを開き、振り返り日に、「プロジェクトAを振り返る(3ページ)」と書いて、通知設定をしておけば良いでしょう。
アナログと、デジタルのハイブリットも、すごく良い方法です。
(3) オールデジタル
私は、メモアプリなどを、取っ替え引っ替えすることが多いです。新しいアプリが出たら、ついつい試したくなります。一昔前は、Evernoteを愛用していました。その後、Notionが登場し乗り換えました。そしてNotionが、あれよあれよと進化して、すごく有名になって、驚いています。
そんなNotionですが、チームでの作業には便利でしたが、個人での作業になってからは必要性が薄れて、あまり使わなくなりました。
このように、デジタル・アーリーアダプターな人間は、デジタルツールを選ぶときは、現実をしっかり見て、選ぶ必要があります。その条件は、「ずっと削除しないアプリ、これからも削除はしないだろうアプリ」です。
仕事でWord、Excelを使っているなら、それでOKです。書類フォルダの中に、「フィードバック分析」フォルダを作って、その中に保存すれば良いです。工夫も捻りもないですが、これでOKです。
一番大切なことは、保管したメモにアクセスできることです。使いやすくする工夫は、徐々にしていけば良いです。
ちなみに、私の場合は「Appleのメモアプリ」です。これだけは、削除せず、ずっと生き残っています。時々使っています(最近は、よく使うけど)。これに、フィードバック分析のためのメモを残せばOKです。
私は、Appleのカレンダーアプリを使っているので、リマインダーはカレンダーアプリを使うことにします。Appleのリマインダー(ToDoアプリ)は、もしかしたら使わなくなる可能性があるので、カレンダーをリマインダーに選びました。
カレンダーに「メモが開くリンク(取得できます)」を貼り付けておけば良いです。もし、Wordファイルなどなら、どこにあるか?がわかるように、フォルダ位置とファイル名をメモしておけば良いです。
これぐらい、シンプルに、簡素に仕組みを作るべきです。Notionユーザーなら、もっとエレガントにデータベースを作って、リマインダー機能を作って、あれやこれやとするでしょう。しかし、複雑にすると、1年後には面倒に感じるようになるので、気をつけてください。
「バカみたいにシンプルに」するのがコツです。
まとめ
あなたの「フィードバック分析の道具」を用意しましょう!!「バカみたいにシンプル」で設計してください。
私は「日記アプリ(DayOne)」と「純正カレンダーアプリ」を使うことにしました。日記は、数年続いていて、これからも続けます。
次回予告
次回は、道具例について紹介します。