もし、あなたの子供が
「僕(私)は、本なんか、一生読まないよ。本を読まなくても、困らない」
「必要な知識や情報は、YouTube、インスタ、ネット記事で得られるから」
「それに、ChatGPTに質問したら、大抵答えてくれるから」
と言ったら、どう思いますか?
大抵の人は、「いやいや、本を読むことは大切だから。なぜなら・・・」と伝えると思います。子供達には、SNSや、YouTubeのどうでもいい動画を見て、暇つぶしするより、「本を楽しんで、読んで、没頭してほしい」と思う親御さんがほとんどでしょう。
もし、あなたが経営者であれば、社員には、「書籍を読んで学んで、知見を高めながら、仕事をしてほしい」と思うでしょう。実際、社員教育として「読書のセミナーを開いてほしい」と言う要望があり、開催したこともあります。
つまり、 「読書や、書籍の重要性」 は、誰もが認識しています
YouTube、オンラインコース、ウェビナー、ワークショップなどが発達し、便利になり、さらに、AIがどんどん身近になる今、改めて「読書の魅力」について、一緒に考えたいと思います。
ざっと上げただけでも、以下のような「読書の魅力」があります。
深い思考を養う
想像力、創造性を養う
語彙力を高める
集中力を高める
自己成長(独学)を促す
今回は「深い思考を養う」という点について、深めてみたいと思います。
深い思考とは何か?
多くの方は、次の一文を読めば「そうだ、その通りだ」と思うでしょう。
「AIは、大量のデータを高速に処理し、パターンや、トレンドを見つけ出したり、無理やり何かを生成することを得意としています。一方で、全く新しい視点や発想を生み出すことは難しいですし、データに基づく判断はできますが、その判断が倫理的に正しいかどうかを評価するのは困難です。深い思考は、AIがまさに不得意とする部分において、力を発揮するものです」
サッと読んだだけの状態は、まさに「浅い思考」です。
では、ここから、深い思考を実際に行いながら、深い思考とは何か?を考えてみたいと思います。
深い、浅いという言葉から考えてみる
ところで「深い、浅い」は、何を指しているでしょうか?私たちが選ぶ言葉は、身体感覚に基づいていることが多いです。
例えば、何かを理解できた時「掴んだ!」や「腹落ちした!」と表現することがあります。あるいは、「薄っぺらい人間だ」などとも言います。
「薄っぺらい」は、単純に相手が話した以上のことを、相手がその裏に持っていない時に感じる現象でしょう。まさに、奥行きがないから、薄っぺらいと表現しています。
式のように表してみたら、
深い : 相手が話す内容 < 相手の中にある内容
浅い : 相手が話す内容 > 相手の中にある内容
このように考えると、思考に対して「深い」「浅い」は、なんらかのものを指していると考えるのが自然です。私たちは、洞察と表現する「言語化できないが、多くのことを感じて」います。
では「深い思考」「浅い思考」は何を指すでしょうか? 私は「深い」「浅い」の基準は、脳のネットワークだと考えています。
私たちの脳は、ネットワークで記憶、思考、理解をしている
ご存知だと思いますが、私たちの脳は「膨大な数の神経細胞がネットワーク」を作って、これらがお互いに情報交換をすることで、思考したり、記憶しています。
例えば「犬」を見ると、犬を見たときに反応するニューロン(神経細胞)があります。これは、1つではなく、複数のニューロンが反応します。通常は、そこでおしまいでしょう。「あ、犬がいる」で終わりです。
ところが、「犬といえば・・・・」と考えると、過去に出会った犬に関わるニューロンが発火(反応)したり、さらには、「そういえば、この犬と、あの犬は似ているな。なぜだろう?」などと考えたりすると、さらにニューロンの発火は広がります。
あるいは、
「なぜ、私は今、犬が気になっているのだろうか?その理由はどこにあるのか?」
などと考えると、思考は壮大な広がりを見せていきます。そして、その広がりを感じながら、細かく枝割れしたり、時には引いて全体を見てみるなどしていると、
膨大なネットワークが発火している状態
に、なります。これが深い思考です。
つまり、ネットワークの奥深くにわけいるようにする反応、思考を、私たちは「深い思考」と考えています。この時に大事なことは、
様々なものにつながっていくこと
一歩、二歩、ぐーーと引いてみて、全体像を見つける
意味や、意義を見つける
という形で「ミクロ」「マクロ」を行き来することです。
こうすることによって、生まれる思考が「深い思考」と、私たちは表現していると考えられます。
深い思考をすれば、必然として「変化」が起こる
深い思考という形で、脳内の様々な出来事を掘り起こして、繋いで、知識を生み出したり、そこに意味や、意義を見出したり、価値観を再確認することをすると、何が起こるでしょうか?
一言で表せば「変化」「変容」です。
深い思考をする前の自分とは、別の自分に成長しています。深い思考は、「変化、変容、成長を促す」 ものです。
そして、この変化や、成長は、私たち人間は「喜び」を感じます。
「深い思考」の時間として、読書する
さーっと読んで、概要を掴むのは「AI」に任せれば良いです。その部分の能力を鍛える必要はありません。それよりも、深い思考をすることです。
ゆっくり読んで、楽しんで、いろんなことを繋いで、思い出して本を読むと、「豊かさ」を感じられると思います。
AIの時代だからこそ、あなたを狙い撃ちして、次々と送られてくる情報(フィードと言います)ではなく、あなたが自ら、情報を取りに行く(プル型と言います)主体性のある読書をしてほしいと思います。
きっと楽しい時間が得られて、変化もできて、そして、AI時代が楽しみで、便利なものになると思います。
追伸:
最近、Python(パイソン)というプログラミング言語を学び始めました。久しぶりにプログラミングに挑戦してみようと思って、ワクワクしています。
作るものは、「AI」です。
もちろん、ゼロからAIを作るわけではありません。動画を撮影し、分割したら、後の面倒な作業を自動化するツールを作成中です。コマンド(ボタン)を実行すると、
動画から音声を取り出す
音声を書き起こしする(AIを使う)
音声から要約を作成する(AI)
音声をまとめて、見出しをつけて、書き起こし資料を作る
アクションリストを生成する
教材のランディングページの叩き台を、雛形をもとに作る
音声ファイルを1つにまとめて、オーディオブックにする(チャプター入り)
フォロアップのニュースレターを数本作る
これまで手間がかかりすぎて、やらなかったことを「AI」でやってのけようと思っています。そのうち、翻訳も行うようにすれば、「多言語」もいけそうです。
AIは、私たちにパワーを与えてくれます。私たちは、もっと楽しいところ(深い思考をし、変化し、成長していくこと)に、時間とエネルギーを注げる手段となります。
大切なことは「深く思考すること」と「学ぶことを楽しむこと」です。
それでは、また!